
不動産売却は、仲介会社の規模より「どう売るか」が大切です。
不動産売却は、
仲介会社の規模より「どう売るか」が大切です。
大手不動産会社には、知名度、店舗網、広告力などの強みがあります。ただし、「大手だから変なことはしないだろう」「大手に任せれば安心だろう」という先入観だけで不動産会社を選ぶのはおすすめしません。
「大手だから安心」という先入観の落とし穴
大手企業には、組織力やブランド力、サービス体制など、大手ならではのメリットがあります。しかし、不動産や住宅建築のように、担当者の判断や現場での仕事の質が結果に大きく影響する分野では、会社の規模だけで安心とは言い切れません。
「大手だから変なことはしないだろう」という先入観は、
実は大きな落とし穴になるかもしれません。
住宅建築でも「大手だから施工ミスがない」とは限りません
これは不動産仲介だけの話ではありません。住宅建築でも同じです。大手ハウスメーカーであっても、実際の施工は一棟ごとの現場で行われます。断熱材の施工、気密処理、防水、納まりなどは、設計図や会社の知名度だけではなく、現場管理や職人の施工精度によって仕上がりが変わります。
SNSなどでも、大手ハウスメーカーの住宅で断熱材の施工状態などが話題になることがあります。大切なのは「大手だから大丈夫」と思い込むことではなく、どんな仕様なのか、誰が確認するのか、施工状態をどのようにチェックしているのかまで見ることだと思います。
不動産売却も同じで、実際に売却活動を行うのは担当者です。査定の根拠、物件調査、販売図面、他社への情報提供、問い合わせへの対応。こうした一つひとつの仕事を見ると、会社名だけでは分からない部分がたくさんあります。
不動産売却で注意したい「囲い込み」

不動産売却で注意したいのが「囲い込み」です。売却を依頼された物件について、他の不動産会社から購入希望者を紹介したいという問い合わせがあっても、「商談中です」「申込みが入っています」などとして紹介を断り、自社で買主を見つけるまで物件を事実上抱え込むようなケースです。
これは公的な統計ではありませんが、私が実際に売買仲介をしてきた中では、中小の不動産会社よりも、大手不動産会社の物件で「囲い込みではないか」と感じる対応に遭遇することが圧倒的に多いと感じています。
もちろん、すべての大手不動産会社・すべての担当者がそうだということではありません。ただ、「大手だから変なことはしないだろう」と無条件に考えるのではなく、実際にどのような販売活動をしているのかを確認することが重要です。
売主と買主の双方を同じ不動産会社が仲介する「両手仲介」自体が問題なのではなく、売主の利益より自社での両手取引を優先し、他社からの正当な紹介を妨げる「囲い込み」が問題です。
専任媒介・専属専任媒介でレインズに登録された物件は、「取引状況」の登録が義務化されています。売主は登録証明書から売主専用画面へアクセスし、自分の物件の状態を確認できます。
- 公開中
- 書面による購入申込みあり
- 売主都合で一時紹介停止中
2025年1月からは登録証明書に二次元コードも掲載され、売主専用画面へアクセスしやすくなりました。
会社の規模より確認したい3つのポイント
不動産会社を選ぶときは、「大手か地元か」だけで判断するより、実際にその会社・担当者がどう売却活動をするのかを確認した方が分かりやすいと思います。
査定額は買取価格ではありません。周辺の成約事例、土地条件、建物状態、競合物件などを踏まえ、「なぜこの金額なのか」を説明できるか確認します。
レインズに登録するだけでなく、販売図面・写真・調査資料を他社にも共有し、他社のお客様にも紹介しやすい状態にするかを確認します。
建物の状態や周辺環境、購入検討者が気にする点まで把握し、客付け会社からの質問にも具体的に答えられる担当者かを見ます。
同じ会社でも、担当者によって知識・経験・仕事の進め方には差があります。「この会社なら安心」ではなく、「この担当者は、私の物件をどう売ってくれるのか」まで確認してみてください。
実践事例|他社のお客様にも同じ情報を届ける
販売開始から1週間で成約。分かれ取引でも現地説明まで担当
この売却では、販売開始前に建物状況調査を実施し、重要事項説明に使用する資料や室内写真も、購入検討者を案内する他社へ事前共有しました。
実際の買主様は他の不動産会社が見つけたお客様でしたが、当社は売主側仲介として、現地にて私が境界や越境などの土地の状況、建物の状態や周辺環境を説明しました。
当社で買主を見つけることだけを目的にするのではなく、他社が連れてきた購入検討者にも、判断に必要な情報をきちんと届ける。これも売主側仲介の大切な仕事だと考えています。
前野町3丁目の売却事例を読む富士屋不動産の売却方針

富士屋不動産では、囲い込みを行わず、買主側の不動産会社とも積極的に連携することを基本方針としています。
レインズに登録して終わりではありません。販売図面、写真、建物状況、調査資料など、他社の担当者が購入検討者へ説明するために必要な情報も、できるだけ共有します。
また、代表者が直接対応し、土地・建物の状態や周辺環境まで確認したうえで、「どう見せるか」「何を先に説明しておくか」を考えて販売活動を行います。
会社名よりも、
「誰が、どう売るのか」を見てください。
大手不動産会社には大手の強みがあります。地元の不動産会社にも、地域の細かな相場や物件特性を理解しているという強みがあります。どちらかを会社規模だけで決めるのではなく、査定の根拠・販売方法・担当者の仕事を比較することが大切です。
査定後に売却を依頼する義務はありません。
まずは相場や売却方法を知りたいというご相談でも大丈夫です。