2019年11月9日投稿
2021年12月26日更新
2022年 9月 2日更新
暑さ・寒さの原因は窓による影響が大きい
住宅の熱の損失について各部位ごとの比率をみると、冬の暖房の熱が流出する割合は58%、夏の冷房中に流入する熱は73%になります。 住宅の熱損失の中で、窓やガラスによる熱の損失がかなり大きいのがお分かりいただけると思います。日が入らないのに大きな窓のある家は、冬場にどんどん熱が逃げてしまうので要注意です。
最近では中古住宅以外に見ることは少ないですが、以前使用されていた単板ガラスは1枚のガラスだけになりますので、外熱を直に部屋側に伝えてしまい、窓の近くは冬場は寒く、室内外の温度差から結露が激しい状態でした。
しかし、現在建売住宅で使用されている窓は複層ガラス+Low-E金属膜が貼られているものが一般的になりました。
複層ガラス+Low-Eとはガラスとガラスの間に空気層がある複層ガラスの一面にLow-E金属膜という金属コーティングされた窓になります。
Low-Eガラスは特殊な金属のコーティングがされていて、2枚あるガラスの室内側か室外側にあるかで効果が違います。Low-Eガラスについては、後日お伝えしようと思います。
最近の建売住宅の多くでは、アルミ樹脂複合窓になりつつあります。こちらは、室外側はアルミ、室内側は樹脂を採用した複合窓でアルミ単体のものと比べると断熱性能が高く、結露のしにくい窓になります。
また、室内側は樹脂のため意匠性も向上しました。
外側はブラック、部屋内側はホワイトになっていますので、外観や内装に合わせた色味にすることができます。
※内外装同色のものもあります。
部屋側をホワイトにすることにより、室内クロスとの調和がとれ、お部屋が広く見える効果もありますよ。
左はアルミ樹脂複層窓、右はアルミ複層ガラス窓になります。
写真だと分かりずらいですが、上はサッシ内側が樹脂、下はサッシ全体がアルミになっており、またガラスとガラスの中空層の厚みが違うのがお分かりいただけると思います。
アルミ樹脂複層窓も決して性能が高いわけではありませんので、カーテンやシェードを使って窓からの冷気を塞ぐと、より室内が快適になりますよ。
また、季節による網戸の効果的な使い方もありますので、興味がある方はお問合せ下さい。
アルミ樹脂複合窓とアルミ窓の表面温度の違い
外気温32°C、直射日光の当たるサッシの表面温度を測定してみました。
先ずはアルミ樹脂複合窓の窓枠の表面温度は37℃でした。
続いてアルミ窓の窓枠の表面温度は45.4℃と、かなり高温で、素手で触ると火傷しそうなほどの温度です。
計測の結果、その差は8.4℃とかなりの差があることが分かります。
同様に直射日光の当たらない1階でシャッターが設置されている窓の表面温度を計測してみました。
アルミ樹脂複合シャッター付き窓の表面温度は27.9℃。
その差は約4℃と、やはりサッシ性能の差により表面温度の差異が生じることが分かります。
樹脂窓、トリプルガラスという窓もあります
高性能な注文住宅などは一部採用しているオール樹脂という窓もありますが、建売住宅では見かけることは少ないです。 ※エクセルシャノン トリプルガラスサッシ
家の省エネ性能への関心が高まってきており、数年後の建売住宅においても「樹脂窓」が一般的になるように思います。
1階にはシャッターつき若しくは面格子が設置
1階部分の引違い窓にはシャッター、その他の小さい窓には面格子が設置されている住宅が多いのですが、一部分譲会社さんの窓にはシャッターや面格子が設置されていない住宅もありますので、ご見学時に要チェックですね。
シャッターや面格子はオプションや後工事で設置することも出来ますので、購入前に売主や仲介会社へ確認してみてください。
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今日のところはこの辺で。
では、また次回のブログでお会いしましょう。
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