2023年 6月13日投稿
2024年10月11日更新
「窓」シリーズの解説になります。最近の建売住宅は、従来のアルミ窓と比べて断熱性能の高い「アルミ樹脂複合窓」が付いていることが多いのですが、まれに窓枠の一部だけ樹脂になった「樹脂アングルのアルミ窓」が入っている家があります。
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樹脂アングルのアルミ窓とは
障子(窓本体)などはアルミで構成されており、内装材と接する部分(アングル)に熱を伝えにくい樹脂を採用している窓です。
樹脂アングルのアルミ窓(YKK-APのカタログより引用)
障子(窓本体)の室内側は樹脂、室外側はアルミで構成されており、樹脂アングルのアルミ窓と比べて外気温の影響が少なくなり、結露もしにくい窓です。この「アルミ樹脂複合窓」を「樹脂窓」といっている不動産会社がいます。この方、ウソをついているのか無知なのか分かりませんが、ガセですので注意してください。アルミ樹脂複合窓(YKK-APのカタログより引用)
23区内の場合、メチャクチャ価格が高い”防火窓”にする必要があり、飯田グループさんの建売でも長らく「樹脂アングルのアルミ窓」を採用しておりましたが、断熱等級5の新設に伴い「アルミ樹脂複合窓」を採用する現場が多くなりました。昨日もお伝えした通り家の暑さ・寒さの原因は”窓の性能”による影響が大きいので、これから家を買う方は窓の性能を気にして欲しいです。
電気・ガスなど光熱費の高騰により、「省エネ」を意識する機会が増えたと思いますが、省エネ性能の高い家を買えば、光熱費などのランニングコストが安くすみます。省エネ性能の高い家とは、窓だけの性能がいいということではありませんが、取り敢えず気になる家があれば”窓の性能”は確認しておくといいでしょう。
「アルミ樹脂複合窓」と「樹脂アングルのアルミ窓」との違い、窓上に貼ってあるシールで見分けがつきます。
樹脂アングルのアルミ窓
上の写真はリクシル社のものになりますので、表記は窓メーカーにより異なります。気になる家があれば窓のシール部分の写真を撮っておいて、家でどの窓を使っているか確認してみてください。
数年後には”樹脂窓”が一般的になるのではないかと思います。樹脂窓とは、窓のフレーム全てが樹脂で構成されており、アルミ樹脂複合窓と比べて室内に熱が伝わりにくく、結露もよりしにくくなる断熱性能の高い窓です。 YKK-AP APW430樹脂窓(YKK-APのカタログより引用)
23区ではありませんが、町田市で高性能な建売住宅を販売している分譲会社の標準仕様は樹脂サッシになっていました。
省エネに拘っているハウスメーカーや工務店が手掛ける注文住宅においては、”樹脂サッシ”が標準採用されており、数年後には建売住宅でも標準採用されるのではないかと思っています。
YKK-APフェア2024に「樹脂窓」と「樹脂アングルのアルミ窓」のモックアップが展示されていました。外気温0℃、室温25.6℃の時の窓枠部分とガラス部分の表面温度が測定されていて、窓の性能差を体感することができます。枠部分の温度差が13℃、ガラス部分の温度差は8℃と断熱性能の違いがよく分かります。
「樹脂アングルのアルミ窓」は枠部分、ガラス部分ともに結露しています。
いかに窓の性能が大切なのかお分かりいただけましたでしょうか。
では、また次回のブログでお会いしましょう。
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