こんな広告を見たことありませんか?
「AIで無料査定をするだけで●●●ポイント3,000円分プレゼント!」
「今のマンション価格を45秒でチェック!」
「売る予定がなくてもOK!」
一見すると、「今の価値が知れるならやってみようかな」、「3,000円ももらえるならお得じゃない?」と思ってしまいそうです。
しかし、その前に一つだけ知ってほしいことがあります。
あなたが受け取る3,000円の代わりに、何を提供しているのか。
お金以外のものを支払っています。
あなたが提供しているのは、
「個人情報」と「将来の見込み客としての営業ターゲットリスト」です。
査定サイトでは、一般的に次のような情報を入力します。
- 氏名
- 電話番号
- メールアドレス
- 物件所在地・マンション名
- 専有面積・築年数・所有状況
これらは不動産会社から見ると、非常に価値の高い営業情報です。
不動産会社は、売却を検討しているお客様を集めるために、多額の広告費をかけています。Google広告やSNS広告では、1件の査定依頼を獲得するために数万円以上の広告費がかかることも珍しくありません。また、一括査定サイト経由でも、1件の査定依頼につき数千円〜数万円の費用が発生するのが一般的です。
「売却する可能性がある人」の情報を3,000円で取得できるのであれば、十分採算が合います。
つまり、3,000円は「プレゼント」ではなく、見込み客を獲得するための広告費と言えます。
もう一つ、AI査定=実際に売れる価格ではないということです。
AI査定は、過去の成約事例・周辺相場・面積・築年数などから自動的に価格を算出しています。しかし実際の売却価格は、以下のような要素によって大きく変わります。
- 部屋の向き・階数・日当たり・眺望
- 室内の状態・リフォーム履歴
- 管理状況・修繕積立金の額
- 周辺で販売中の競合物件
同じマンションでも、数百万円以上価格が変わることは珍しくありません。
「今は売る予定がないから、査定だけ。」そう思って登録したとしても、不動産会社から見ると「将来売却する可能性がある見込み客」です。
電話・メール・SMS・ダイレクトメールなどで継続的に連絡が来ることがあります。
担当者が異動すれば別の担当者から電話が来たり、相場が上昇したタイミングで「今なら高く売れます」という案内が届くこともあります。
一度個人情報を登録すれば、長期間にわたり営業の対象になる可能性があることは理解しておいた方がよいでしょう。営業方法は会社によって異なりますが、中には何年にもわたって連絡が続くケースも珍しくありません。
登録した個人情報は、査定だけに使われるとは限りません。一般的には各社のプライバシーポリシーに基づき、売却相談・営業活動・メール配信・キャンペーン案内・マーケティング分析・グループ会社での共同利用などに利用される場合があります。
利用範囲は会社によって異なるため、登録前にプライバシーポリシーを確認することをおすすめします。
「売る予定はない、今の相場だけ知りたい」という場合、わざわざ個人情報を登録する必要があるでしょうか。
3,000円というポイントは魅力的に見えますが、個人情報は一度提供すると完全に取り戻すことはできません。
金額の大小ではなく、自分の情報を誰に、何のために渡すのか。登録ボタンを押す前に、その点だけ確認しておくことをおすすめします。
AI査定で3,000円もらえる広告は、一見するとお得に見えます。しかし、その3,000円と引き換えに提供しているのはあなたの個人情報であり、それをもとに将来の見込み客として営業活動が行われる可能性があります。
もちろん、それを理解したうえで利用するのであれば問題ありません。しかし「無料だから」、「3,000円もらえるから」という理由だけで登録するのではなく、何を受け取り、何を提供しているのかを理解したうえで判断していただきたいと思います。








