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今日のブログはとんど愚痴になりますが、最後までお読みいただけるとうれしいです。
「北向きの部屋が人気」という内容の取材依頼
夏真っ盛りのある日、某テレビ番組のスタッフと名乗る方から電話がありました。「最近の家賃相場の上昇と猛暑により、家賃と冷房の電気代が安くなる北向きの住戸が人気」とのことで、私のブログに掲載しているサーモ写真の“夏バージョン”を提供してほしいという依頼内容でした。
私は基本的に「日当たりの良い住まいを選んでほしい」という立場です。
そのため、写真提供はお断りしましたが、気になって番組を見てみると——
「北向きの部屋は日差しが入らないので、エアコンを使わなくても暑くならない。だから電気代が安く済む」という住民インタビュー。
はぁ…と思いながらも、さらに気になるコメントが続きます。
「冬は床暖房があるから大丈夫」とのこと、床暖房はガスを使うわけで、冬場の光熱費の方が高くつくの知らないんですかね？
「夏に涼しい＝年間で快適」ではありません。
冬の寒さ・結露・暖房コストを無視して北向き住戸を選んでしまえば、「思っていたのと違う…」となりかねません。
ましてや、それを購入してしまったら…取り返しがつきませんね。
テレビの情報は“エンタメ”であり、“正解”ではない
番組はあくまで「視聴率を取るための構成」でつくられます。
専門的な判断よりも、話題性や意外性を優先する編集が行われるのが実情です。
たとえば、以前こちらの記事でも触れたように
番組では最新の間取りとして取り上げられることがあります。
でも実際に住むと、家具の搬入が難しい・動線が悪い・老後に危険など、生活面で不便なケースが多いのです。
しかもこの階段を採用していたのは、テレビCMをバンバン流している大手分譲会社。もしかすると、番組側もそうした企業に忖度しているのかもしれません。こういう現実を見ていると、「テレビの情報はあくまで宣伝の一部」と考えた方が安全です。
20年前の“テレビ撮影トラブル”
もうひとつ、テレビ番組に関する思い出があります。
20年以上前、私が勤務していた会社に人気クイズ番組から撮影依頼が入りました。
テーマは「都心の狭小住宅VS田舎の大きな家、どちらが高い？」というもの。
完成物件の在庫がなく、一度はお断りしたのですが、どうしてもということで、契約済みのお客様にお願いして室内撮影を了承いただきました。
物件は東向きだったため、「午前中に撮影してもらえれば日当たりも分かりやすい」と事前に伝えていたものの、撮影時間は夕方になってしまい、現地に到着したのは日没後でした。
建売住宅には居室に照明器具がついていないので、室内は真っ暗です。「これではまともな映像にならない」と伝えましたが、「ライト照らして撮影するから問題ない」と押し切られました。
撮影自体は無事に終わり、お客様と社内に放送日をお伝えして、放送を楽しみにしていました。
そして迎えた放送日——
「都心の家は部屋が狭く、まったく日が入らず真っ暗！」
「田舎の家は庭付きで全室が広くて、明るい！」
と、MCがコメント。
…夜に撮影したら、そりゃ暗いに決まってるじゃないですか（笑）
ご厚意で撮影許可をくださったお客様に謝罪し、私はその日、「二度とテレビの取材協力はしない」と誓ったわけです(笑)
映える情報”より“本当の暮らしやすさ”を
テレビは、「安い」、「人気」、「トレンド」といった言葉が飛び交います。もちろん、放送内容をそのまま信じる方は少ないとは思いますが、それでも「ちょっと考えてみようかな」と思ってしまうことはあるでしょう。
けれど、家選びにおいては、”人気”や”話題”に惑わされることなく、自分で冷静に考えて判断することが何より重要です。もちろん、専門家への相談も必須です！
板橋区で家探しするなら、富士屋不動産へお任せください。
最後までお読みいただき、ありがとうございます。
では、また次回のブログでお会いしましょう。
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