なぜ一括査定サイトは「複数社で査定しましょう!」と勧めるのか?
一括査定サイトは、不動産会社が査定を行うごとに1件あたり数万円の紹介手数料を得るビジネスモデルです。そのため、サイト運営側はできるだけ多くの不動産会社に査定をさせることが利益につながります。
しかし、一括査定サイトには、不動産会社側と売主側の双方にデメリットが存在します。
不動産会社のデメリット
・利用コストがかかる
一括査定サイトからの依頼を受けるには、1件あたり数万円の費用(紹介手数料など)をサイトに支払わなければなりません。査定をしたとしても媒介契約を獲得できるとは限らず、単なる営業コストになってしまうリスクがあります。
一括査定サイトの中には、成約時に仲介手数料の30%を手数料として請求する会社もあります。そのため、不動産会社にとっては「囲い込み」を行い、両手取引にすることで利益を確保しようとする動機が生じる可能性があります。
・本気で動きにくい
そのため、先ずは売主との面談を優先しがちで、十分な調査・提案に時間や労力を割きにくい傾向があります。結果として査定額の精度が大雑把になる恐れもあります。
売主のデメリット
・適正価格が見えにくくなる
査定額の競争が起こり、不動産会社によっては媒介契約を取るために相場より高い価格を提示することがあります。高額査定を提示されたからといって、必ずしもその価格で売却できるわけではありません。
・高額査定を信じて売り出すリスク
高い査定額を信用して売り出すと、実際には買い手がつかず、長期化してしまうことがあります。結果的に値下げに追い込まれ、大幅な価格調整が必要になるケースもあるので注意が必要です。
・囲い込みされる可能性
高額査定をしてくれた不動産会社に安易に任せると、他の不動産会社に情報を渡さない「囲い込み」をされ、売却機会を逃す可能性があります。
・売却期間が長引くと、相場以下でしか売れなくなる恐れ
売却に時間がかかるほど、購入検討者に”高い物件、売れ残り物件”として認識され、結果として相場を下回る金額でしか売れない場合があります。
正確な査定額を知る方法
では、どうすれば正しい査定額を知ることができるのでしょうか?おすすめの方法は、以下の2ステップです。
① まず1社に査定を依頼する
大手不動産会社でも、地元の不動産会社でも、先ずは信頼できそうな不動産会社1社に査定を依頼しましょう。このとき、売却価格の根拠や最近の成約事例、具体的な販売手法をしっかり聞くことが重要です。
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② 他の不動産会社に相場を確認する
1社だけの査定では不安な場合、別の不動産会社にも連絡をし、最近の相場について問い合わせてみましょう。 「○○エリアの不動産の最近の相場はどのくらいですか?」と聞くだけでも、おおよその適正価格を把握できます。
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まとめ:一括査定は本当に必要?
一括査定サービスは便利に思えるかもしれませんが、儲かるのは一括査定サービス会社だけです。不動産会社、売主側の双方にとってリスクがあることがお分かりいただけたと思います。
まずは信頼できる1社に査定を依頼し、相場感を自分でも確認することが、納得できる売却への近道になります。
板橋区の不動産売却でしたら、地元の富士屋不動産へお問い合わせいただくことが高値売却への近道かもしれません!