2021年 9月13日投稿
2021年4月に改正された建築物省エネ法により、最近の建売住宅でも断熱等性能等級4の物件が多く販売されるようになりました。とはいえ私の肌感覚では、断熱等級4の物件は半分くらいではないかと考えます。
日本で一番建売住宅を供給している飯田グループさんの物件は、殆どの物件で耐震等級3、断熱等級4を取得しておりますので、一般的な建売住宅と比べると、どの物件でも一定以上の性能を有しているものと思われます。
断熱等級を評価する方法は3つある
省エネ基準の評価方法は、①標準計算ルート、②簡易計算ルート(モデル住宅法)、③仕様基準ルートと3つあります。
①仕様基準ルートは、計算などは行わず、部位毎に決められた性能以上の部材を使用すれば良い方法になります。
②標準計算ルートは、屋根、壁や窓など各部位の面積や長さを計算し、熱伝導率などにより、外皮の性能を計算する方法になります。
③簡易計算ルートは、各部位の面積や長さは計算せずに固定値を使用して、外皮の性能を計算する方法になります。
※モデル住宅法は住宅性能表示制度や認定低炭素住宅制度は利用できません。
①仕様基準ルートと②標準計算ルートどちらが断熱性が高い?
①の細かい計算などが不要な仕様基準ルートと②の標準計算ルート、どちらも断熱等級4の基準適合の場合であっても同じ断熱性能とは限りません。
①の仕様基準ルートの場合、各部位を断熱性能の高い材料で納めるため、②の標準計算ルートより高断熱の家である可能性が高いです。
何故なら、標準ルートは、パソコンなどで精緻に評価を行うので物件の詳細な断熱性能を知ることが出来ますが、断熱等級4の基準であるUa値0.87W/㎡Kギリギリで設計することが出来るので、部位毎にみるとあまり性能が良くない場合があります。
仕様基準ルートの断熱材の熱抵抗値は?
「フラット35S Bプランの技術基準の概要」の「断熱材の熱抵抗値基準一覧」をみると
※熱抵抗値は数値が大きいほど、熱貫流率は数値を小さいほど性能がいいことになります。
続いて、窓などの開口部の熱貫流率(上記表の右側の欄)は、窓の大きさや数(開口部比率)により3.49~6.51W/㎡K以下のものを使用すればよいことになっています。
断熱性能等級4であれば全部同じ性能なのか?
ご覧のように仕様基準と標準計算ルートを採用したR社、A社とでは、天井と床下(1階)部分の断熱の性能差がおよそ2倍も差があることが分かります。
R社やA社の断熱等級4の家は、仕様基準の家と比べて夏の暑い時期であれば、最上階のお部屋が暑くなりやすく、寒い冬の時期であれば、1階の洗面室やトイレが寒くなりやすいということになります。
更に、A社の家の窓はアルミサッシになっておりますので、天井、床だけではなく、窓面からも熱が奪われ、暖房を入れても体感温度が上がらないということが起こり得るということになります。
A社の家の購入を検討する場合は、窓対策が有効です。
同じ断熱等級4であっても、断熱性能が違うことがお分かり頂けたでしょうか?
仮にA社の家を購入する場合は、窓の対策を行うことがかなり有効になりますので、ハニカムスクリーンの設置をオススメします。
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