SNSで「建築費の高騰により、建売住宅の設備のグレードが落ちている」という内容の発信が”おすすめ”に上がってきました。
今までは食器洗い乾燥機、浴室乾燥機、床暖房などが標準装備されていたのに、物件によっては浴室乾燥機がついていない家がある感じでしょうか。
ウッドショック以降、建築費が2割くらい値上がりしており、土地相場の上昇もある為、新築建売住宅を買える層が少なくなっているように思います。
ビルダーが設備仕様のグレードを下げているのは、少しでも安い価格設定にするための措置でしょう。
お客様からすると、浴室乾燥機付いてない=安普請と思われるかもしれません。
私個人の意見としては、耐震、断熱など建物の性能を下げたり、完成すると見えなくなる箇所の工事を手抜きされる方がよっぽど怖いなと考えます。
例えば、外壁側に設けたCD管の防水処理ですが、使用されているテープは防水用ではなく養生用が使われているものと思います。
この上に一次防水となる外壁が張られますので、入居後すぐに雨漏りすることは考えにくいですが、10年保証が終わったタイミングで雨漏りしても保証の対象外になります。
この防水処理方法、ビルダー側からの指示なのか、職人さんが安い手間賃で材料費が賄えない為にやってしまったのかは不明ですが、割を食うのは購入したお客様です。
完成すると目に見えなくなる部分にこそコストを掛けた家がいいですよと伝えていますが、まさにこんな工事される位なら浴室乾燥機が付いていない家の方がいいと思いません?
耐震性能や断熱性能も同じことがいえます。
食洗機、浴室乾燥機は入居後、どうしても付けたくなったら後付けできますが、完成後に耐震等級や断熱等級を上げるのはほぼ不可能です。
家の性能に目覚めてしまった私からすると、リビングが広くて見た目はオシャレでも夏暑くて冬寒い家より、設備仕様は少しグレードが下がるけど夏は涼しく冬は暖かく過ごせる家をオススメしています。
っていつも書いてますが、買う前のお客様にはなかなか理解されないんですよね。
では、また次回のブログでお会いしましょう。