SUUMOなどの不動産サイトへ「新築一戸建て」を検索すると、「建築条件付き売地」という物件を目にすることがあります。建築条件付き売地とは、土地売買契約締結後、3か月以内に売主または売主の指定する建築会社との間において建物請負契約を締結することを条件として土地を販売しますよという売地のことを言います。
建築条件付き売地の最大のメリットは、自分好みの家を比較的低コストで建てられる点です。
不動産広告には「間取り変更可能」、「自由設計」や「フリープラン」などと記載されており、注文住宅と同じように思われがちですが、実際には売主若しくは建築会社により対応して頂ける範囲が大幅に異なります。
売主、建築会社により
・間取りは自由設計、設備・仕様のカラーセレクトも可能という注文住宅に近いセミオーダー式
・カラーセレクトは可能でも間取りの変更は受け付けてないパターン
・簡易的な間取り変更とカラーセレクトが可能なパターン
など様々ですので、販売会社へ事前に確認して頂くことをお勧めします。
その他、家が建つ過程を直接見ることができる点もメリットと言えます。弊社が取引しているBLISSさんの場合、間取りは自由設計で、設備や仕様もセミオーダー式で対応可能です。また、工事途中にはお客様と一緒に現地で検査を行い、打ち合わせどおりに進んでいるかを確認します。
実際の事例
富士屋不動産を通じてBLISSさんの物件を購入されたお客様の例をご紹介します。この物件は商店街に面した駅近の好立地でした。当初は車庫付き4LDKのプレンでしたが、同じ商店街にて長年ご商売をされている弊社のお客様の要望に応じて、1階を店舗、2・3階を住居という店舗併用住宅にて建築することになりました。
建築会社であるBLISSさんも喜んで対応して頂けるとのことで、とても素敵な建物に仕上がりました。
当初の販売プランは4LDK車庫つきでした。
下はお打合せ後に決まった店舗併用住宅のプランで、商業地域という立地で建蔽率を最大限利用した間取りになりました。
元々営業されていた店舗からも近くにあり、常連のお客様も引き続きご来店頂けそうですので、お客様も大変喜ばれておりました。
その他にもバイクガレージのある間取りにしたいというご要望にも対応して頂いた事例があり、こちらは現在工事中です。
私も元々は住宅の設計業務に携わっておりましたので、物件のご検討と同時進行で建物の間取りを作成させて頂いたりすることもあります。
建築会社にもよりますが、上記のように注文住宅に近い対応をして頂けるケースもあります。
立地の良い場所は市場には公開されず、不動産会社が水面下で購入してしまいますので、注文住宅をご検討のお客様でなかなか良い条件の土地が見つからない場合、建築条件付き売地を検討されてみても良いかもしれませんね。
建築条件付き売地の最大のデメリットは、土地の分だけ先行して住宅ローンのお支払いが始まることでしょうか。尚、銀行によっては建物が完成するまでの間は、利息分のみのお支払いで済むケースもありますので、弊社へ相談して下さい。
また、土地の段階で購入の決断をしなければなりませんので、実際のお部屋の広さや陽当りの具合が分からないこと、また、建物完成まで時間を掛かることがデメリットでしょうか。お引越しを急ぐ方、完成していないとお部屋の広さのイメージが湧かないという方にとっては、建築条件付き売地の購入には向かないかもしれません。
セミオーダー式とはいえ、間取りの変更や設備・仕様のメーカー選択にもある程度の制限はありますので、お客様の希望が叶えられないと思われる場合は、後悔することになるかもしれません。
お客様にとって不向きと判断される場合、土地からの購入や建売住宅の購入をお勧めします。
低予算で自分好みのマイホームが欲しいという方にとってはビッグチャンスです。