2022年 4月15日投稿
板橋区で中古一戸建ての購入を検討する時に気をつけたいポイント第8弾をお届けします。今回は「ベランダ・バルコニー」です。ベランダ・バルコニーは雨漏りリスクに関する、非常に大切な部分ですので、中古物件の購入を検討する際には、詳細に確認しておきましょう。
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バルコニー下の軒天を確認
中古一戸建て見学の際に先ずはバルコニー下の軒天を見て、シミの有無を確認してください。経年による塗料の劣化によるシミが原因の場合であれば大きな問題にはなりませんが、バルコニーの床防水や笠木から雨水が浸入している場合であれば、雨漏りの補修や防水の再工事が必要になります。
床防水の確認
バルコニーの防水で、もっともポピュラーなFRP防水の床です。
こちらは10年~15年に一度は表面再塗装などのメンテナンスが必要になりますので、築20年の物件を見学する際には、床防水の状況を確認しておきましょう。
表面塗装のヒビ割れ、はがれ、摩耗で下地素材のガラス繊維が見えていることがあれば、修繕の必要があり、程度によっては雨漏りが発生している可能性があります。
笠木の確認
笠木とはバルコニーの頂部にある材料です。 特に築20年超えの一戸建ての場合は脳天打ちという、笠木頂部を釘やビスで止付けている物件もあり、特に注意が必要です。
設置当初は、釘、ビス頭をシーリング材で保護していても、経年劣化により雨漏りのリスクがあります。
バルコニー笠木が脳天打ちされている場合は、要注意です。
下に掲載した写真の一戸建ては、知り合いが所有している賃貸用の物件です。1階天井に雨染みが見つかった為、私も同行して散水試験を行ったところ、
雨漏りの浸入経路が笠木だと判明しました。
そこで、外壁塗装及びシーリング材の打ち替えなどのリフォームを行い、再度、散水試験を行ったところ、違う箇所から雨漏りしているのを発見したのです。
雨漏りしている部分の下部は駐車場で、お部屋に雨が漏るということではないのですが、放置していると木部が腐食してしまう為、新たに浸入経路を辿ったところ、
外壁パネル入隅部分のヒビ割れから雨水が入り込んでいました。
外壁がグレーになっている部分が、元々物干し金物が設置されていた箇所です。
こちらの一戸建ては、外壁材が直貼りで通気層もなく、かつ取り合い部が突き付けになっている為、地震などの揺れの度に、外壁材同士が衝突し、ひび割れしたのではないかと思われます。
新築一戸建てでは、一般的に通気工法を採用していますが、二十数年前の一戸建ての場合、直貼りサイディング物件も多々ありますので、こちらも併せて注意が必要ですね。
不動産相場の上昇に伴い、ご予算的に中古住宅を検討される方が増えたように思います。
特に中古一戸建ての購入を検討する際は、木造住宅の造りをよく知る不動産会社や営業スタッフへ依頼すること、契約前に建物状況調査やインスペクションを行うことが大切です。
売主様によっては、建物状況調査やインスペクション実施の許可を頂けない物件もあります。
そのような物件は、どんなに安くて、希望に合う物件だとしても、最初から検討しないという気持ちも大切かもしれません。
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