2022年 1月31日投稿
新築一戸建ての相場上昇に伴い、予算的に中古住宅をご検討される方も多くいらっしゃると思いますが、今回は中古一戸建ての購入を検討する時に気を付けたいポイント第7弾をお届けします。
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見学の際には必ず床下・天井点検口の有無を確認しましょう。
建物状況調査やインスペクションなどで建物の状況を知る上で必要な、床下点検口と天井点検口が設置されているか確認しましょう。
天井点検口:左(スマホの場合は上)、床下点検口:右(スマホの場合は下)
売主様にて建物状況調査やインスペクションなどを行っているケースであれば問題ないのですが、状況調査の許可を頂けない、引き渡し後の契約不適合責任は免責(不具合が生じても売主様は補修などの義務を負わない)という物件も多々あります。
その場合、買主様ご自身もしくは仲介会社が建物の状況を確認し、購入の判断をしなければなりません。
つきましては、物件見学時に床下と点検口が設置されているかを確認してください。
空家の場合や売主様の許可を頂けるようであれば、点検口から床下や天井部分を覗いて建物の状況を確認することをお勧めします。
売主様が居住中で、複数の見学者様がいる場合は、一度目の内見時には点検口の有無だけ確認し、具体的に検討できるようであれば、後日売主様の許可を頂いて状況を確認する方法もあります。
点検口を開けて、床下の状況を確認しましょう。
築25年前後以降の一戸建てであれば、土間部分がコンクリートになっているかと思います。
それ以前の一戸建ての場合、土間部分が土のままになっているケースがあります。
土の場合は湿気が籠りやすいので、より注意する必要があります。
続いて点検口から1階床下の断熱状況を確認してください。
平成8年築の家の1階床面の写真ですが、断熱材が入っておらず、根太の上にフローリングが貼られているだけでしたので、この家を買ってそのまま住んでしまった場合、冬の室内環境は相当厳しいものになると予想します。
この家は実際に販売されていたもので、このコラム執筆の段階では既に購入者らしき方が居住されていました。
子供用の自転車が置いてありましたが、子供は床付近の冷たい空気を常に吸っているので健康によくありません。
続いて平成2年築の家ですが、こちらは床下に断熱材が入っていました。とはいえ、建築当時の断熱材のままだと低性能のものを使用していたり、経年による性能低下も考えられます。
できれば、購入後に断熱の補強をした方が良さそうです。
点検口を開けて、小屋裏の状況を確認しましょう。
築浅の物件であれば天井点検口が設置されていることが多いので、脚立などを持参して小屋裏の状況を確認してください。
天井点検口がない場合や勾配天井の時はどうすればよい?
築古や築浅の家でもルーフバルコニーのある家や勾配天井になっている家は、点検口がないケースが多く見受けられます。
点検口が設置されていなければ、残念ながら目視で状況を確認することが出来ません。
富士屋不動産では赤外線サーモカメラを所有しておりますので、完璧ではないですが、断熱材の施工状況や雨漏りの有無を確認することが出来る場合もあります。
※雨漏りの有無は、天候の状況によります。
サーモカメラで天井部分を撮影した写真ですが、赤くなっているのは断熱材がキチンと施工されておらず、熱が室内に入ってきている部分になります。
最後に
床下点検口、天井点検口があっても目視できる範囲は狭く、全てを確認することができないことも多くあります。
中古一戸建ての購入を検討する際は、木造住宅の造りをよく知る不動産会社や営業スタッフへ依頼することも大切です。
最近では、リフォーム済みの一戸建ても多く販売されるようになりましたが、キッチン、お風呂などは新築同様でも、耐震性能や断熱性能まで上げている物件はまだまだ少ないように思います。
一部の物件では、築古の一戸建てを性能向上フルリノベーションを行って、新築の建売よりも耐震性、断熱性のよい家を販売している不動産会社もありますので、詳しくは富士屋不動産までお問合せ下さい。
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