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建売住宅の購入前に見ておきたいポイント⑯10年保証があるから安全・安心なのか?

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建売住宅の購入前に見ておきたいポイント⑯10年保証があるから安全・安心なのか?

カテゴリ:新築住宅購入時のポイント
2022年1月15日投稿

購入前に見ておきたいポイント⑯

建売住宅を購入する前に確認して欲しい注意点とポイントについて、数回に分けて書きたいと思います。
一般的にお伝えされているものではなく、少しマニアックなところの説明です。
建売住宅なんてどれも一緒でしょ!と思われているお客様、それは大きな間違いです。35年もの長期ローンを組んで後悔したくない方、いい家を買いたい、安心して住みたいと思われる方は、ぜひ富士屋不動産へご相談下さい。

第十六回目は「10年保証について」のご説明です。


10年保証とは?

新築建売住宅購入時や注文住宅を建築する際、「住宅の品質確保の促進等に関する法律(品確法)」によって分譲会社や建築会社などが引き渡し後10年間、保証しなければならないという法律です。

10年間保証しなければならない範囲は、「構造耐力上主要な部分」及び「雨水の浸入を防止する部分」になります。

構造耐力上主要な部分、雨水の浸入を防止する部分


引き渡し後10年の間に万一、構造耐力性能を満たさない場合や雨漏りなどの事故が発生した場合には、分譲会社などが無料で補修してくれます。

また、分譲会社などが廃業や倒産した場合には、保証会社(住宅瑕疵担保責任保険法人)へ補修費などの保険金を請求することが出来ます。
※一部大手さんでは供託しているケースもあります。

10年保証がついているから欠陥はない?

保険会社である住宅瑕疵担保責任保険法人が保険引き受けにあたり、工事中に検査を行います。

国土交通省の平成30年の調査によると、新築住宅の保険加入件数は約263万件、うち事故件数は約5千件、事故率は約0.19%とのことです。

新築住宅1,000件のうち2件が構造部分の欠陥若しくは雨漏りしているので、保証会社が検査を行ったとしても万全ではないということが分かります。

また、保証会社の調査によると、事故の割合は圧倒的に雨漏りが多く、構造部分の割合は少ないようです。

これも近年は大雨やゲリラ豪雨などが頻繁に発生して雨漏りの事故が多いだけで、構造部分の欠陥は大地震が起きないと見た目だけでは分かりずらいという面もあると考えます。

尚、一部大手さんの供託以外では瑕疵保険の加入は法令上義務化されているので、保険会社によると余程の違反建築でなければ保険には加入できるそうで、10年保証に入っているだけで安心な建物ということではないですね。

10年保証の対象外になる事例

主要構造部分の欠陥、雨漏りした場合、全てが10年保証の対象になるのではなく、免責事項のありますので注意が必要です。

対象外になる事例の一部
洪水、台風、暴風、暴風雨、竜巻、豪雨等の自然現象または火災、落雷、爆発、暴動等の偶然または外来の事由または重量車両、鉄道等の通行による振動
・土地の沈下・隆起・移動・振動・軟弱化・土砂崩れ、土砂の流入または土地造成工事
地震もしくは噴火またはこれらによる津波
・対象住宅の虫食い もしくはねずみ食い、対象住宅の性質による結露または事故によらない対象住宅の劣化
・対象住宅引渡し後の増築・改築・修補の工事またはそれらの工事部分の瑕疵。

ここで注目して頂きたいのが、「結露」と「引き渡し後の改築」についてです。

先ずは結露の注意点について説明します。
過去のコラム(ホントに怖い!!壁の中の結露)でも書きましたが、窓の結露であれば拭き取ればよいのですが、壁内部や小屋裏部分に発生する結露は保証の対象外になります。

入居後、壁や天井にカビが生えるという現象が起きたら、それは内部結露が原因かもしれません。
内部結露内部結露

最近の建売で多く見かける勾配天井やロフトのある家も、施工をキチンと行っていないと屋根部分で結露を起こす可能性があります。

屋根結露

※写真:日経ホームビルダー:築1年の一戸建て住宅に発生した結露


壁内結露、小屋裏結露の詳細は弊社オリジナル本【これからの建売住宅に必要な3つの性能とランニングコスト&メンテナンス費用】に書きましたので、興味のある方はぜひお読みください。

次に引き渡し後の増築、改築について説明します。

よく後付けでバルコニーに屋根を付けたいと仰るお客様がいますが、基本的に弊社はオススメしてません。

バルコニー後付け屋根


たしかにバルコニーに屋根があると急な雨が降っても安心かもしれませんが、売主以外の施工会社が屋根を設置し、万一屋根部分から雨漏りした場合は10年保証の対象外になる可能性があります。

じゃあ分譲会社に頼めば良いのでは?と思いますよね。

分譲会社によっては引き渡し後であれば設置してくれる会社もありますが、屋根をつけると建築基準法違反になる可能性があるので注意が必要です。

今回の趣旨とは外れるので、バルコニー屋根については次の機会にしますね。

まとめ

新築であれば何でもかんでも10年間保証がついている訳ではないこと、また室内に水が漏れていても雨漏り以外の原因であれば保証の対象外になります。

地震による構造の事故は保証外になること、また、熊本地震のような大地震が起きた場合には住み続けることができない可能性があることをお伝えします。

上のように、10年保証がついているから安全で安心な家であるとはいえないことがお分かり頂けたと思います。

このブログのご意見、ご感想をお聞かせください。

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山本 亮

住宅の設計、施工管理、建売用土地仕入れを経験した住宅のプロの目線で、お客様のお住まい探しをお手伝いさせて頂きます。また、10年前に新築一戸建てを購入し、現在はマンションに居住しておりますので、一戸建て・マンションそれぞれの良い点、悪い点など実際に住んでみて分かることなどもお伝えします。 私は代表者ですので、無責任な仕事は致しません!お一人お一人のお客様の為に責任をもって対応させて頂きます。

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