アットホーム株式会社が「一戸建て修繕の実態」に関する調査結果を公表しましたので、その一部をご紹介させていただきます。
調査は全国の新築一戸建てを購入し、そこに30年以上住んでいる人398名を対象にしたものです。
目次
木造一戸建てにかけた平均修繕費は約470万円
木造一戸建てにおいて、これまでに修繕にかけた合計費用は、平均470.2万円でした。
築30年~34年の住宅にお住まいの方をみると、この間に424.9万円の修繕費が掛かっているので、35年ローンのほかに年間約12万円、月1万円の修繕費用の積み立てや貯蓄が必要になります。
鉄筋・鉄骨造の一戸建てにかけた平均修繕費は約617万円
鉄筋・鉄骨造の方が約140万円以上多く修繕費を掛けています。
修繕場所の1位は外壁と2位は屋根
修繕を行ったことがある場所について、7割以上の方がおよそ20年の間に外壁と屋根の修繕を行っており、その費用は約195万円掛かっています。トイレの1回目の修繕が平均23年
給湯器の1回目の修繕が平均20年
バルコニーの1回目の修繕が平均24年
となります。
最近の一戸建てで多く採用されている、ウォシュレット一体型の便器、エコジョーズ給湯器の寿命は約10年といわれていますので、築30年以上の一戸建てと比べて修繕時期は早まるものと思われます。
その他、FRP防水のバルコニーも築15年ほどで表面の再塗装が必要です。
特にルーフバルコニーは、紫外線を多く浴びて劣化が早いので注意してください。
修繕について不動産会社から説明を受けたかったこと
住宅購入時、修繕について不動産会社から説明を受けたかったことで、当てはまることの回答として「建物の経年変化について」、「設備の経年劣化について」、「定期メンテナンスについて」が上位に並びました。不動産会社の営業スタッフは建物に関してはほぼ素人ですので、メンテナンスなどのアドバイスを期待することは難しいでしょう。
過去のコラム(ライフサイクルコスト考えて家探ししてますか?)でも書きましたが、購入前にローンの返済額、固定資産税くらいは考慮して家を買うと思いますが、メンテナンスコストや光熱費などのランニングコストも考えて家を買わないと、思わぬ出費で生活が苦しくなってしまうと本末転倒ですよね。
「最初にかかるコストが低い家(物件金額は安いけど低性能な家)」
「住み始めてからかかるコストが低い家(物件金額は少し高くても高性能)」
「狭くても全部屋が暖かい家」
「広いけど全部屋が寒い家」
どの買うかはお客様次第です。
家を買う前にしっかり知識を得て、ご自身がどんな家が欲しいのか熟考してから家探しを始めてみてはいかがでしょう?