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気密性の高いマンションと気密性の低い建売住宅の換気量を測ってみました。

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一般的にマンションは気密性が高くC値は0.5程度、気密処理を行っていない木造一戸建てのC値は2~5程度と言われています。

気密性の低い家は24時間換気を行っていても、給気口から入る新鮮な空気より壁、床下などにあるすき間から入ってくる汚れた空気の方が多いこともあるようです。

そこで今回は、我が家(マンション)と販売中の建売住宅とで、24時間換気用の給気口から入る風量と換気扇から排気される風量を計測してみました。

マンションの換気量

先ずは気密性の高いマンションからお伝えします。

青い矢印は給気、赤い線はトイレ・洗面室にある換気扇で排気、黄色の矢印はキッチンレンジフード連動式の給気、黄色の線はレンジフードの排気になります。

今回は24時間換気の給排気量の計測ですので、コンロの換気扇は回しておりませんので黄色部分は計測しておりません。

マンション間取り 給排気経路

使用した機材はtesto社の熱線式風速計で本格的なフードはありませんので、建築知識ビルダーズ50号に掲載されていた収納箱を代用した計測方になりますので、精度の高いものではないことを予めご承知おきください。

TESTOを使って給気量を計測

青い矢印の給気口から入る風量は

洋室1:22.3㎥/h

洋室2:26.6㎥/h

LDK:42.1㎥/h

合計:91㎥/h

でした。


赤い線のトイレと洗面室にある換気扇で行う排気量は

トイレ:46.1㎥/h

洗面室:49.5㎥/h

合計:95.6㎥/h

でした。

マンション 給排気量

給気が91㎥/hに対して排気が95.6㎥/hですので、給気口以外にあるすき間からすき間風が入っているようです。

引き違い窓は気密性が低いと言われていますが、まさに我が家の場合も引き違い窓から強烈なすき間風が入ってきます。

引き違い窓からのすき間風

キッチンの換気扇を廻していない状況で、これだけのすき間風が入ってくるのは衝撃でしたね。

尚、他の引き違い窓からは、ここまでの風は入ってきませんでした。

建売住宅の換気量

つづいて建売住宅の換気量を計測しましたが、間取り図などは掲載できませんので数値のみお伝えします。

建売住宅の換気量

気口から入る風量は

洋室1:11.3㎥/h

LDK:7.4㎥/h

ホール:7.4㎥/h

洋室2:11.6㎥/h

洋室3:8.5㎥/h

合計:46.2㎥/h

でした。


洗面室と2か所あるトイレの換気扇で行う排気量は

トイレ1:30.0㎥/h

トイレ2:30.3㎥/h

洗面室:30.3㎥/h

合計:90.6㎥/h

でした。


給気が46.2㎥/hに対して排気が90.6㎥/hですので、換気扇から排出する空気の半分は給気口以外のすき間から入っていることが分かりました。

断熱性能だけ上げても、気密処理、気流止めを行っていないと、たくさんあるすき間から冷気が入り込みますので、暖房を入れてもお部屋が暖まらないのは気密が悪いからです。

また、一戸建ては開放感を演出する為、やたらと窓をたくさん設置しますが、建売住宅で使われている窓は断熱性能が低いものも多く、窓から容赦なく冷気が逃げてしまいますので、日の当たらない窓、普段開け閉めしない窓は断熱材などで塞いでしまうのもありですね。

冬場に陽射しの入る窓であれば、内窓の設置がお勧めです。

一戸建てはなぜ寒い?暖かくする方法ありますよ」シリーズも併せてお読みください。



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山本 亮

住宅の設計、施工管理、建売用土地仕入れを経験した住宅のプロの目線で、お客様のお住まい探しをお手伝いさせて頂きます。また、10年前に新築一戸建てを購入し、現在はマンションに居住しておりますので、一戸建て・マンションそれぞれの良い点、悪い点など実際に住んでみて分かることなどもお伝えします。 私は代表者ですので、無責任な仕事は致しません!お一人お一人のお客様の為に責任をもって対応させて頂きます。

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