2022年11月26日投稿
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「ガス温水式床暖房」と「エアコン暖房」の光熱費
最低気温が10℃を下回ってきて、我が家では今シーズン初(朝方だけですが)の暖房を入れました。 これまで朝の室温が21℃~22℃ほどで寒いという感じもなかったのですが、今朝の室温は20℃と1、2℃しか変わらないのに、この差が以外に大きいんですね。我が家の暖房はもっぱらリビングにあるガス温水式床暖房ですが、床暖房のガス代とエアコン暖房の電気代のどちらがお得なのか気になりますよね?
そこで「ガス温水式床暖房」と「エアコン暖房」のどちらがお得になるのか計算してみました。
▼結果を先に知りたい方はこちら▼
マンションの熱損失係数(Q値)
暖房費の計算をする前に先ずは住戸の熱損失係数(Q値)を計算しなければなりません。
Q値の計算は、松尾設計室の松尾さんの著書「エコハウス超入門」とマスタープラン/小谷和也設計室さんのサイト「
マンションでの熱損失の検討
」に書かれていたものを参考にして算出してみたところ1.69W/㎡Kになりました。 ※窓や断熱材の正確な仕様が不明であること、計算式も正しいのか分かりませんが、「エコハウス超入門」と同じような結果になったので、今回はこのQ値を使用して計算してみます。
先ずはマンションの部位毎の面積表を作成します。
つづいて部位毎の熱損失を計算します。上下階及び隣住戸との温度差は1℃として計算しています。なお、一戸建ての場合、断熱等級4未満であればQ値は4.2、等級4は2.7、等級5は1.9として計算することができます。
暖房必要熱量の計算
日本床暖房工業会のサイトに記載されている計算式は、Q値×室内外温度差×暖房する部屋の面積となっていますが、今回は松尾式の隙間相当面積(C値)も加味して算出してみました。
(Q値+C値÷10)×室内外温度差×暖房する部屋の面積
30㎡(18.2帖)のLDKを暖めるのに必要な熱量は934Wになりました。
なお、相当隙間面積3㎠/㎡、断熱等級4の一戸建てであれば、(2.7+3÷10)×17.9×30=1611w=1.611kWになります。
※上記の計算はC値3で行っていますが、気密工事を行っていない一戸建てのC値は2~5位と言われています。
ガス、電気の消費量と暖房費の計算
上記で計算した暖房必要熱量からそれぞれの消費量と暖房費を表にまとめました。
ガス温水式床暖房の計算式
0.93kW×10時間÷12.8kW/㎥÷75%≒0.97㎥
※都市ガス1㎥を12.8kWとしています。
エアコンの計算式
0.93kW×10時間÷COP3≒3.1kWh
ガス温水式床暖房の1か月の暖房費は5,840円
エアコン暖房の1か月の暖房費は3,457円(※COP3の場合)
となり、計算上はエアコン暖房の方がお得になる結果になりました。
なお、電気式床暖房だけでお部屋を暖めようとすると1か月の暖房費は12,965円になりました。
▼結果はこちらの記事で読めます▼
今年はエアコン暖房にチャレンジ
上記の結果から見て我が家の場合、ガス式の床暖房よりエアコン暖房の方がお得という結果になりましたので、今年の冬はエアコン暖房にチャレンジしようと思います。
※ちなみにエアコン暖房は乾燥するというのは、ガセですのでお気を付けください。
石油ファンヒーターなど燃焼系と比べると乾燥しますが、この続きは別の機会にお伝えします。
我が家はシートフローリングですので、床が冷たく感じないか不安ではあるのですが・・・その結果は下記のブログをお読みください。
▼併せて読んでほしい記事▼
これからマイホームを買う、建てる方の参考になれば幸いです。光熱費なんて気にしていないという方も、そんなこと言ってられないほど電気、ガス代が高騰しているところですが、来年はさらに値上げするという情報もあります。
また、家が買う時には小さかったお子様も10年すれば個室が欲しくなりますので、LDKと寝室だけの冷暖房費用だけではなく、お子様の個室分の冷暖房費も掛かってくるようになりますので、ぜひ断熱性能の高い家を探してください。
今日のところはこの辺で。では、また次回のブログでお会いしましょう。
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