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先日、建売住宅を見に行ったときのこと。正直、いつもの通りだろうと思っていたんですが…驚きの発見がありました!なんと、バルコニーの手摺り壁部分に通気層がしっかり設けられていたんです。厳密にいうと、通気層はあるけど排気口がない家が多いのですが、この家はしっかり排気用の金物が設けられていました。
多くの建売住宅では、バルコニーの笠木部分に通気層がないのが普通です。代わりに、サイディングを裏返しにして貼り付ける「裏張り」という方法が使われていることがほとんどです。でも、これって実はNGなんです。
過去のブログにも書きましたが、サイディングの裏面は防水処理されていないため雨漏りのリスクが高くなります。また、排気口がなく、通気が機能しないため壁内の結露リスクが高まり、家の耐久性が落ちてしまう可能性があります。
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住宅保証機構でも「バルコニーの笠木部分にサイディングの裏張りはNG」ってはっきり書かれています。それでも、コストを抑えるために多くの建売で採用されちゃってるんですよね。
実際、日経ホームビルダーにもこの問題が特集されています。一部抜粋すると
~減らない裏張りサイディング~
久保田代表は「現場の笠木回りの納め方は、当時も今もさほど変わっていない。今でもサイディング材を裏張りする技能者は多いし、脳天くぎ打ちに関しても、数は減ったものの根強く残っている。どちらも雨水浸入の危険性を十分に認識していない証拠だ」と指摘する。
サイディング材の裏張りを採用する住宅会社からは「外壁工事で余った端材を利用できるのでコストが浮く」「天端にサイディングを張ると強度が増し、工事中に職人が踏んでも安心」といった点を強調する声も多い。
しかし、日本窯業外装材協会(NYG)は、既に2年前に天端の裏張りサイディングを原則禁止にしている。同協会が17年4月に発行した「窯業系サイディングと標準施工(第3版)」で「通気層をふさぐサイディングの水平使いは行わない」と明示している。~
笠木の脳天釘打ちは新築では見かけませんが、中古一戸建てだとよく見る事例ですので気を付けた方がいいですね。
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そんな中で、ちゃんと通気層を設けている建売住宅を見つけたときは、本当に驚きました!建物の寿命を延ばすために、建売住宅でもこだわりを持った家づくりをしている会社があるんだなぁと感心したところなのですが、残念ながら妻側の壁通気の排気口が見当たらないのが残念でした。妻側の壁通気については、また後日ご説明しようと思います。
家を選ぶとき、こういう「隠れた工夫」もチェックしてみるといいかもしれません。細部にまで気を配る会社を選べば、長く快適に暮らせる家が手に入るはずです!
では、また次回のブログでお会いしましょう。
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