富士屋不動産TOP > 株式会社富士屋不動産のブログ記事一覧 > 板橋区で新築一戸建てを買うなら知っておきたい!⑫長期優良住宅の魅力とチェックポイント

板橋区で新築一戸建てを買うなら知っておきたい!⑫長期優良住宅の魅力とチェックポイント

カテゴリ:新築住宅購入時のポイント
2021年7月31日投稿
2022年3月28日更新
2024年8月26日更新

長期優良住宅について

第十二回目「長期優良住宅」についてのご説明です。
タグ一覧

長期優良住宅認定とは

長期優良住宅認定とは、いいものを作って、きちんと手入れをして長く大切に使う」というストック活用型社会への転換を目的とした制度です。これは、長期にわたって良好な状態で使用できるよう、特定の性能基準を満たした住宅に与えられた認定です。
具体的には、「耐震性」、「省エネルギー性」、「劣化対策」、「維持管理・更新の容易性」、「住戸面積」、「居住環境」、「維持保全計画」などが基準に含まれます。


長期優良住宅の性能基準


長期優良住宅の主な性能基準

1.「耐震性」は、耐震等級2以上が必要となります。


●関連記事


2.「省エネルギー性」は、令和4年10月から断熱等性能等級5及び一次エネルギー消費量等級6の基準に強化されました。

●関連記事

3.「劣化対策」は、劣化対策等級3(最高等級)の基準になり、数世代に渡り住宅の構造躯体が使用できること。通常想定される維持管理条件下で、構造躯体の使用継続期間が少なくとも100年程度となる措置をとること。
その他、床下及び小屋裏の点検口の設置や床下空間の有効高さを330㎜以上とすることになります。

4.「維持管理・更新の容易性」は、維持管理対策等級3(最高等級)の基準になり、構造躯体に比べて耐用年数が短い内装・設備について、維持管理(清掃・点検・補修・更新)を容易に行うために必要な措置が講じられていること。
構造躯体等に影響を与えることなく、配管の維持管理を行うことができること。
更新時の工事が軽減される措置が講じられていることなどがあります。

5.「住戸面積」は、住戸面積は75㎡以上かつ少なくとも一つの階の床面積(階段部分を除く)が40m2以上必要です。

6.「居住環境」は、良好な景観の形成その他の地域における居住環境の維持及び向上に配慮されたものであること。各区ごとに基準が異なります。

7.「維持保全計画」は、建築時から将来を見据えて、定期的な点検・補修等に関する計画が策定されていること。維持保全計画に記載すべき項目については、①構造耐力上主要な部分、②雨水の浸入を防止する部分、③給水・排水の設備について、点検の時期・内容を定めること。少なくとも10年ごとに点検を実施することが必要です。

その他、一戸建てへの適用はありませんが、バリアフリー性、可変性などの要件もあります。

3階建ての長期優良住宅が少ない理由

郊外型の建売住宅では、2階建てが主流であり、長期優良住宅認定を受けた物件も稀に見かけます。しかし、3階建てが多い都心部では、長期優良住宅認定を受けた住宅はほとんど見られません。その理由の一つは、床下有効空間を330mm以上確保し、基礎の高さを40センチ以上確保する必要がある点です。都心部では道路斜線制限や高度地区などによる高さ制限が厳しく、このような制約の中で3階部分の天井高さを確保するのは難しいため、結果として基礎高さを低くする選択が一般的になっています。

さらに、長期優良住宅認定には1つの階の床面積(階段を除く)が40㎡以上必要とされますが、この要件も都心部の狭小住宅では非常に厳しいものとなります。そのため、都心部での3階建て住宅が長期優良住宅認定を受けるのは困難であり、物件数が少ないのが現状です。

長期優良住宅のメリット

長期優良住宅の認定を取得するメリットは、地震に強く、省エネ性能も配慮することによって住宅そのものの性能が上がること、また構造耐力上主要な部分、雨水の侵入を防止する部分や給排水設備などを定期点検することによって、より長く安心して住み続けることが出来ることです。

経済的なメリットもあります。
◎住宅ローン控除の限度額が3,000万円→4,500万円に引き上げ。
◎建物保存登記の登録免許税が0.15%→0.1%に引き下げ。
◎耐震等級3で地震保険料が50%OFF)
◎不動産取得税の優遇

その他、新築時に長期優良住宅認定を受けていて、定期点検やメンテナンスされた住宅は資産性が上がりますので、将来ご売却する際にはプラス材料になりそうです。

デメリットと思う人もいるかも?
維持保全計画書を元に10年に1度の定期点検や修繕などが義務化されます。点検期間は30年以上行うことが義務付けされており、その内容は調査記録として保管することになります。
また、地震や台風などの大規模災害があったときには、臨時的に点検を実施する必要があり、点検の結果を踏まえて必要に応じて修繕など行います。

10年毎に行わなければならない定期点検は、購入された方によってはデメリットと思う方もいるかもしれませんね。そもそも35年もの長期でローンを組むのに、10年毎のメンテナンスが面倒と思うのであれば賃貸や分譲マンションがおススメです。

長期優良住宅認定を受けた建売住宅はあるの?

国交省によると令和元年度の長期優良住宅認定の実績は約10万7千戸で、住宅着工全体の約12%とのことです。都心部で長期優良住宅認定を受けた建売住宅となると、市場に出ているものは1%もないでしょうか。板橋区内でも2階建ての多いエリアなどでは、稀に販売されていることもあります。
長期優良住宅、気になる方は富士屋不動産までお気軽にお問合せ下さい。

タグ一覧

お名前とメールアドレスだけでお問い合わせできます。


≪ 前へ|驚きの発見!バルコニーの通気層をちゃんと設けた建売住宅   記事一覧   板橋区で地震に強い家を選ぶために知っておきたい地盤のリスク – 揺れやすさマップを活用しよう|次へ ≫

山本 亮 最新記事



山本 亮

住宅の設計、施工管理、建売用土地仕入れを経験した住宅のプロの目線で、お客様のお住まい探しをお手伝いさせて頂きます。また、10年前に新築一戸建てを購入し、現在はマンションに居住しておりますので、一戸建て・マンションそれぞれの良い点、悪い点など実際に住んでみて分かることなどもお伝えします。 私は代表者ですので、無責任な仕事は致しません!お一人お一人のお客様の為に責任をもって対応させて頂きます。

スタッフ情報を見る

トップへ戻る