2021年 8月21日投稿
2024年 9月12日更新
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第十三回目は「購入後のメンテナンス費用」についてご説明します。
家を買うのがゴールですか?
住宅購入の際、購入時に負担する諸経費や毎月のローンの支払い、固定資産税などの目安は不動産会社の営業スタッフは教えてくれますが、購入後のメンテナンス費用がいくら掛かるか教えてくれませんよね?
しかし、家を買うのはゴールではなく、新たなスタートです!
ご自身が毎年受ける健康診断と一緒で、建物も定期点検やメンテナンスを怠ると、建物の寿命が短くなる可能性があるため、長期的な視点でメンテナンス費用も考慮する必要があります。
メンテナンス時期はお子様の進学時期と重なる
建物のメンテナンス時期は一般的に10年~15年に一度必要になります。
家を買うのは、お子様が小学校に入る前にという方が多くいらっしゃいますが、小学校に上がる前に家を買った場合、お子様の進学時期と重なります。仮にお子様が5歳の時に家を購入した場合、建物のメンテナンスが必要なタイミングでお子様の高校入学若しくは大学進学と重なりますので、教育資金以外にメンテナンス費用を計画的に貯蓄する必要があります。
メンテナンスが必要な時期と費用は?
住宅のメンテナンスに必要な時期と概算費用が以下の通りです。 ・築10年~15年:約238万円~
・築35年間で約476万円~
バルコニーの防水は3帖ほどの広さで10万円ほど掛かりますので、2面・3面バルコニーやルーフバルコニーのある住宅だと30万円以上必要な場合もあります。また、外壁塗装についても平面形状が複雑であったり、外壁色味が複数色使用している場合やモールディング(外壁の装飾材)がある場合だと割り増しになります。
トイレの数やルーフバルコニーの必要性を熟考する必要がある
一戸建てを検討する際にトイレは絶対に2か所欲しい、ルーフバルコニーでBBQがしたい!などの理想があると思いますが、本当に必要かよく検討してみてはいかがですか?
トイレが2か所あるとバタつく朝や寝室のある階にあると確かに便利かもしれませんが、日々の掃除やメンテナンス費用を考えて検討して下さい。また、最近多くの住宅で採用されているタンク・便座・便器が一体化された「一体型トイレ」はお手入れは楽なのですが、便座単体で交換することが出来ないため、ウォシュレットが寿命を迎えた場合はトイレ丸ごと交換する必要があり、費用も20万円ほど掛かってしまいます。
見た目はスタイリッシュではありませんが、便器と便座が別々に組み合わされている「分離型トイレ」の方が、修理費用や交換費用は安くなりますよ。
ルーフバルコニーも人気ですが、弊社のお客様の経験談では、実質4階にあたるルーフバルコニーへ上がることがなく、排水溝に落ち葉が溜まりバルコニーがプールのように水が溜まっていたなんてこともあります。また、年中直射日光にあたる為、劣化も早まりますので、メンテナンスの時期も早まると考えます。
その他、都心部にある立地のルーフバルコニーの場合、よっぽどの立地でない限り良好な眺望も望めませんし、FRP防水のバルコニーでBBQなんてやってしまうと雨漏りのリスクも高まります。
ハイグレードタイプの金属防水バルコニーであれば、メンテナンスフリーで30年保証されたものもありますので、屋上緑化や屋上をお庭にすることも出来ますよ。
トップライト(天窓)のある家は要注意
室内を明るくするトップライト(天窓)も人気のアイテムではありますが、雨漏りの多い部分でもあるので要注意です。雨漏り以外にも設置場所によっては、結露が多いのも特徴です。
経済的にも耐震等級2以上、断熱性能等級5がおススメ
常々お伝えしておりますが、耐震等級2以上(出来れば等級3)で断熱性能の高い住宅を購入された方が、安心、安全で快適に暮らすことが出来ると考えます。耐震等級2以上であれば地震保険料の割引、断熱性能等級5であれば光熱費も節約できますのでランニングコストを下げることができお財布にも優しいんです!!
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その他、外壁素材も塗膜が長持ちする上級グレードのサイディングを使用していたり、最近ではあまり見かけませんが、モルタル吹付工法でジョリパットやガルバリウム鋼板サイディングを使用していると若干ですが長持ちします。モルタル吹付工法においては、外壁通気層が設けられていることも重要です。
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外観や内装がオシャレ、リビングに吹き抜けがあって開放感がある!などなど目に見えるポイントに気が向いてしまいがちですが、建物そのものの性能の方が大切です。
断熱性能の低い家で吹き抜けがあると、夏暑くて、冬寒く光熱費も上がりますので、吹き抜けのある家を購入する時はお気を付けください。
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