2階建ての建売住宅を検討している方であれば、1階にリビングがある方が生活しやすい、老後も安心と思っている方も多いと思います。階段の上り下りが不要で、バリアフリーの観点からも魅力的です。
しかし、23区内などの住宅密集地においては、日当たりの確保が課題となるケースが多く見られます。
1階リビングの日当たりを検証
この物件では、建物をL字にすることで南側の隣家との距離を確保し、一見すると1階リビングにも日が入りそうに見えます。しかし、次の断面図を見てみると、実際の日当たり状況が分かります。
本当に1階は日当たりがいいのか?
断面を見ると、1階リビングに直射日光が期待できるのは、春分・秋分の時期のみであることが分かります。
この断面では、リビングの窓上部にある2階のバルコニーが庇代わりになっていて、さらに日が入りにくい設計になっていますが、仮にバルコニーがなかったとしても冬場に日が入ることはなさそうです。
2階の日当たり
一方で、2階の窓には太陽高度が最も低くなる冬至の時期でも、窓全面に直射日光が当たっていることが分かります。
残念ながら、L字型の建物であるがゆえに、自己の建物の影響で10時30分ころまでは日が入りません。
1階リビングのその他の注意点
1階リビングを採用する場合、日当たり以外にも以下の点を考慮する必要があります。
◎防犯面での配慮が必要
1階部分は外部からのアクセスが容易であり、適切な防犯対策(防犯ガラス・シャッターなど)が求められます。
◎水害リスクへの対応
水害リスクのあるエリアでは、1階リビングに冷蔵庫や家電が集中することで、浸水時の被害が大きくなる可能性があります。地域のハザードマップを確認し、必要に応じて対策を講じることが重要です。
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