先日、他社で建売住宅を購入したという方から、家の性能について相談を受けました。
その方は、過日放送された『カズレーザーと学ぶ』を視聴して、新居の断熱性能に不安を抱いたそうで、建売住宅の断熱性能について色々なサイトで調べているうちに弊社のブログにたどりついて咄嗟にお電話を下さったそうです。
購入された住宅の断熱性能を伺ったところ、何と「断熱等級2」相当、窓もアルミペアガラスサッシが標準仕様だそうです。
「断熱等級2」とは昭和55年に制定された基準で、令和7年に義務化される「断熱等級4」と比べると約半分ほどの性能しかありません。
「断熱等級2」とは、40年以上前にできた基準で薄くてスカスカの断熱材を入れたとしても壁内の気流止めが効かない(入っていない)とすると、ほぼ無断熱に近い性能になるかもしれません。
とはいえ、今年(令和5年)の3月までフラット35が求める断熱性能は等級2ですし、建築基準法的には何ら問題のない住宅ではあります。
オプション対応で断熱等級4への性能アップはできるそうですので、気密工事と併せて性能アップをお勧めしました。
標準仕様が等級2という会社ですので、気密施工まで行ってもらうのは現実的ではないでしょうが…
参考に、購入住宅の外皮面積が250㎡だと仮定して断熱等級4(0.87W/㎡K)と断熱等級2(1.67W/㎡K)との熱損失の差を計算してみると、0.8W/㎡K×250㎡=200W/K、外気温と室温との差が10℃あった場合、200W×10℃=2000Wとなります。
2kW(2000W)×最近の電気単価40円/kWh=80円/hとなり、一日8時間、夏冬合わせて7ヶ月間冷暖房したとすると80円/h×8時間×7ヶ月×30日で134,400円ですので、オプション費用の金額にもよりますが、10年もせずに元は取れそうです。
ただし、2030年には断熱等級4も時代遅れのものになりそうですので、できれば等級5までは上げたいところではありますね。
併せて施工精度の確認もしておきたいところです。
残念ながら、配偶者様が家の性能や省エネには関心がないそうで、ご夫婦間で意見が合わないそうです。
でも、関心があろうがなかろうが、物理の法則は容赦なく襲ってくるので、性能の低い家は夏は暑く冬は寒いですし、電気代の負担も相当なものになります。
ご相談者様の場合、購入済みとはいえ工事着工前ということもありオプション対応で性能を上げることができるのが救いでしょうか。
できることならば購入前に家の性能に関心を持っていただきたいところではありますが、ご相談者様が住宅購入前に弊社へご相談されていたとすると、家を買えなかった可能性が高いので、お客様によっては難しい判断かもしれませんね。
ご相談者様も家を買うときにキッチンなどの設備にしか目がいかなかった、性能は気にしていなかっと仰られていました。
建売住宅、注文住宅に係わらず、全て新築住宅において耐震性能、断熱性能がしっかりしていれば、購入者が家の性能を気にする必要なんてないのですが、予算の問題もあるので難しい問題ですね。
耐震性といえば、2025年4月から4号特例(主に2階建て)の見直しもありますので、この2年の間に2階建ての建売住宅を買おうと思っている方は要注意です。
富士屋不動産においては、どんな家が欲しいかではなく、どのような住まい方、暮らし方をしたいかをヒアリングや会話の中から汲み取りながら提案しております。
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建売住宅の内覧時に見ておきたいポイントと注意点